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アメリカ人事 | 最低サラリー年収$122,573.13以上に カリフォルニア州 Computer Exempt

 アメリカ人事 | 最低サラリー年収$122,573.13以上に カリフォルニア州 Computer Exempt

▼出所

https://www.dir.ca.gov/oprl/ComputerSoftware.htm

カリフォルニア州「コンピューター・ソフトウェア従事者」残業代適用除外ガイド

(California Labor Code Section 515.5 および Industrial Welfare Commission Wage Orders に基づく)

  1. Exempt(残業代の対象外)になるための条件

カリフォルニア州では、すべての従業員は基本的に残業代(Overtime Pay)の対象です。
ただし、特定の専門職に限って、一定の条件を満たす場合に「Exempt(残業代の対象外)」として扱うことができます。
そのひとつが「コンピューター・ソフトウェア従事者(Computer Software Professional)」です。

Exemptになるためには、職務の内容(Duties要件)給与の額(Compensation要件)の両方を満たす必要があります。

  1. 職務内容(Duties)要件

次の条件をすべて満たしている必要があります。

  1. 知的で創造的な業務に主として従事していること。
    • 自分の判断や専門的な裁量をもって仕事を進める立場であることが求められます。
  2. 高度な専門知識や技能を持っており、実務経験を通じて習得していること。
    • 初級者向けの単純作業ではなく、専門性の高い分野に該当します。
  3. 以下のような業務のいずれかに主として従事していること。
    • システム分析(Systems Analysis)やユーザー要件の分析
    • ソフトウェアやシステムの設計(Design)、開発(Development)、文書化(Documentation)、解析(Analysis)、テスト(Testing)
    • オペレーティング・システム(Operating System)などのシステムレベルの設計・開発・テスト
  1. Exemptの対象外となるケース(Non-Exempt

以下のような仕事は、このExemptの対象にはなりません。

  • ハードウェア(Hardware)の製造・修理・保守が中心の業務
  • 運用監視(Operations Monitoring)ヘルプデスク(Help Desk)などのサポート業務
  • ネットワーク機器(Network Equipment)の設定・保守が主な業務
  • 初級エンジニアや研修中の従業員など、専門知識が十分でない場合
  1. 給与(Compensation)要件

Exemptとするには、給与が法律で定められた最低金額以上である必要があります。
この金額は毎年1月1日に改定されます。

2025年(202511日~)

  • 時給(Hourly Rate):56.97ドル以上
  • 月給(Monthly Salary):9,888.13ドル以上
  • 年収(Annual Salary):118,657.43ドル以上

2026年(202611日~)

  • 時給:58.85ドル以上
  • 月給:10,214.44ドル以上
  • 年収:122,573.13ドル以上
    (消費者物価指数 Consumer Price Index の上昇に基づき3.3%引き上げ)
  1. 重要な注意点
  1. 職務要件と給与要件の両方を満たさなければExemptにはなりません。
    どちらか一方でも不足していると「Non-Exempt(残業代支払い対象)」になります。
  2. 肩書(Title)だけでは判断されません。
    実際の仕事の内容(Actual Duties)に基づいて判断されます。
  3. 時給制(Hourly)でExemptにする場合は、すべての労働時間について最低時給額を超える支払いが必要です。
    月給制(Salary)の場合は、毎月最低金額を超える給与が必要です。
  4. Exemptにすると、残業代(Overtime Pay)・休憩手当(Meal and Rest Break Premium)・報告手当(Reporting Time Pay)などが適用されなくなります。
    誤って分類すると法的リスク(Misclassification Risk)が非常に高くなるため、定期的な職務確認(Job Audit)が重要です。
  1. 連邦法(Federal Law)との違い

連邦の「Fair Labor Standards Act(公正労働基準法)」にも同様の「Computer Employee Exemption」がありますが、
連邦では時給27.63ドル以上で要件を満たせばExempt扱いにできます。
ただし、カリフォルニア州の方が厳しい基準を採用しているため、
カリフォルニアのルール(州法)が優先されます

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